薬剤師→企業転職の職務経歴書、何書く?【例文あり】

転職活動

薬剤師からのキャリアチェンジの場合、職務経歴書って何を書くか悩みませんか?

経歴って言われても調剤しかやってないし、次の仕事で調剤の経験なんて活かせそうにないよ…となかなか筆が進まない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私が転職活動をしていた時も、いろいろなページの例文を探しましたが、なかなか薬剤師→企業へキャリアチェンジの場合の職務経歴書の書き方に触れる内容はなく悩んだ覚えがあります。

そこで、この記事では例文たっぷりで薬剤師→企業へキャリアチェンジした際に私が職務経歴書の書き方で気を付けていたことを例文付きで詳しく解説していこうと思います。

是非参考にして頂けると嬉しいです。

職務経歴書って何書くの?

企業へ応募をする際、自分の経歴をアピールするための応募書類です。

職務経歴書と検索すると色々な種類のテンプレートが出てきますので、自分が書きやすそうだと思うテンプレートを選びましょう。

転職サイト等の職務履歴書の書き方の記事を確認いただければわかるのですが、サイトによって職務経歴以外の部分(「表彰」「資格・語学」などの項目)はサイトやテンプレートによって違います。

自分を上手にアピールするために、職務経歴の後に記載する項目は自分でアレンジするようにすると良いでしょう。

枚数は2枚に収まるようにするのがベターです。

私のおすすめの書き方は以下の5項目を使った書き方です。

  1. 職務経歴の概要(要約)
  2. 職務経歴
  3. 資格
  4. 自己PR
  5. 締めくくりの1~2文

順番に解説していきます。

職務経歴の概要

100~300字程度で今までの職務経歴を要約します。

要約というと簡単に考えてしまいがちですが、採用担当さんが一番初めに目にする部分であるため、とても重要です。転職先で活かせそうな経験がある場合は概要の最後の一分として盛り込むのがおすすめです。

例文(150字程度でまとめる場合):

○○大学卒業後、20XX年X月に株式会社○○へ入社し、調剤業務及びOTC販売に従事。20XX年X月からは一人薬剤師店舗の管理薬剤師として調剤業務、OTC販売の他レセプト請求業務、在庫管理、調剤事務の教育など薬局運営全般を任されています。現在の店舗では配属当時月XXX枚だった処方箋枚数をX倍のXXX枚まで伸ばすことに成功しました。

医療コンサルへ応募書類を送る想定で概要を書いてみました。現職での薬剤師としての経験はあまり次のポジションとの相関がないかと考え業務内容はなるべく短くまとめてあります。

一方で現職で売り上げアップに貢献した経験は医療機関の経営課題を解決していく医療コンサルのポジションと親和性が高いため最後の一文でアピールしています。

例文(300字程度でまとめる場合):

現職に20XX年に入社し、現在まで、薬剤師として処方箋調剤、OTC販売、在庫管理に携わっております。
入社後、処方箋枚数や勤務薬剤師数の多い駅前の店舗へ配属され、処方箋調剤の基本を学びました。その後、在宅医療の処方箋が9割を占める店舗へ移動し、主に施設在宅患者様の服薬管理を担当しました。
20XX年X月に現在勤務中の店舗へ移動となり、1人薬剤師店舗の管理薬剤師として薬局の運営を任されております。現在の店舗では昨年XX月に新規個別指導を受けました。また、配属当時月XXX枚だった処方箋枚数をXXX枚まで伸ばすことに成功しました。現在は新たに加わった調剤事務の教育に力を入れているところです。

薬剤師としてのキャリア自体が活かせそうなポジション(例えば薬歴システム関連のIT企業で募集の薬剤師ポジション)では、複数の薬局で薬剤師をしてきた経験が有利に働くと思い、こちらの例では調剤業務の内容を詳しく概要に書いてみました。

この後書く経歴、資格、自己PRなども併せて2ページ以内に収めるために字数の調整を行うこともあるでしょうが、概要は採用担当さんがはじめに見る重要な部分なのでただの要約だからと気を抜かずに記入するようにしましょう。

職務経歴

企業の概要、自分の職務内容をまとめていきます。

繰り返しになりますが、職務経歴書は自分の経歴をアピールするための応募書類ですので、この部分も自分のアピールしたい内容を随所に盛り込むことを意識しながら書きましょう。

薬剤師として勤務の場合、基本的には勤務してきた店舗ごとに記入する形になるかと思います。病院薬剤師の場合は担当病棟で分けても良いですね。それぞれの店舗でどんな経験を積み、どんな業績を残したか、あるいは自分がどんなスキルアップを果たしたのかを盛り込むと素敵な経歴欄になります。

あるいは「活かせる経験・知識」のような項目を作って経験を別の項目でアピールするのも良いでしょう。

例文:

株式会社○○ 20XX年 X月 〜 在職中
事業内容:調剤併設型ドラッグストア 資本金:XXX万円、従業員数:XXX名

期間職務内容
20XX年X月
    ~現在
■○○店
[仕事内容]一人薬剤師店舗にて調剤業務、OTC販売の他、無料検査事業、在庫管理、レセプト請求業務など薬局の運営管理全般
[処方箋科目]小児科、皮膚科、発熱外来
[処方箋枚数]月XXX枚程度     [薬剤師人数]X人
管理薬剤師を任せられ、配属当初月XXX枚だった店舗を1年で黒字化に成功。2年半で処方箋枚数はX倍のXXX枚へ。数字を追いかける楽しさを知りました。開局間もない店舗だったため新規個別指導を経験。薬歴管理に特に気を配って運営し、自主返還の求めもありませんでした。
20XX年X月
 ~20XX年X月
■○○店
[仕事内容]在宅医療の処方箋を取り扱う店舗にて在宅医療に携わる
[処方箋科目]在宅クリニックの内科、精神科
[処方箋枚数]月XXX枚程度     [薬剤師人数]X人
XX名の施設とXX名の施設の2施設を担当。往診同行、一包化調剤、訪問服薬指導、他業種からの相談応需など在宅医療に携わりました。
20XX年X月
 ~20XX年X月
■○○店
[仕事内容]調剤併設ドラッグストアにおける調剤業務(集薬、監査、投薬、散剤・水剤の調製、分包機での一包化、薬歴記載等)
[処方箋科目]内科、泌尿器科、眼科
[処方箋枚数]月XXX枚程度     [薬剤師人数]X人
駅前の立地にある店舗において、処方箋調剤の基本を身につけました。集中率X%の面薬局であったため、幅広い診療科の薬を扱うことができました。

資格

薬剤師免許含む資格・免許を所得年順に箇条書きします。

応募する企業・ポジションで活かせそうにない資格は省略してもOKです。

例えば日商簿記検定はコンサルに応募する場合は記載、ライターに応募する場合は書かないなど応募するポジションによって記載する資格もアレンジすると良いです。

英検は実用英語技能検定とするなど略語にも注意して記載して下さい。

自己PR

とっても大事な部分です!

採用担当者さんは概要を見て、職務経歴書をちゃんと見るか判断し、その後自己PRまで見てここで「よし、会ってみよう」という決断をします。

また面接へ進んだ場合、面接で主に聞かれる内容は3点:転職理由、志望理由、自己PRです。

つまり、この自己PRで何を書いたかによって面接で話す内容も決まってきます。

自分のこれまでのキャリア、強みを振り返って、次の職で最も活かせそうなことを選んで記入しましょう。

また多くの応募者の中で自分が埋もれてしまわないよう、個性をアピールするのはここです。読んだ人の印象に残るかどうかが最も重要です。

印象的な自己PRにするためには具体性を意識しましょう。数値で成果がアピールできるといっそう強い自己PRができあがります。例文の一つ目に成果を前面に出した自己PRを記載しますので参考にして下さい。

あるいは幼少期、学生時代など、経歴の部分に盛り込めないころにインパクトの強い経験などある場合には自分の強みと結びつけてここに記載するもの一つの方法です。例文の2つ目に、幼少期の経験という経歴には載せられそうにないくらい前の経験を盛り込んで強みをアピールする自己PRを記載します。学生時代に何かで賞を取った経験など社会人になる前の実績も自己PRなら書いてもOKなので使える実績は使っていきましょう。

複数アピールしたいことがある場合は複数書く事も問題ありませんが、長々とした職務経歴書は好まれませんので1~3つくらいにしておくと良いでしょう。

例文:

■実行力
私は定期的に努力の方向性が間違っていないか確認を行い、新しいアイデアを自ら実践し、長期的な目標に向けて日々努力することができます。
現在勤務中の店舗では、処方箋枚数を50枚から350枚に伸ばすにあたりOTC売り場で相談応需、他科受診のある患者様に薬局を一つにまとめてもらうよう声をかけるなど様々な努力をしました。また、処方箋の伸び悩みは新型コロナウイルス流行下での受診控えが原因の一つと考え、家の近くのドラッグストアへ処方箋予約アプリから予約をし、待ち時間なしで処方箋を受け取ることが感染対策になるという旨のチラシを作成し、売り場スタッフにレジで配ってもらい、新規患者獲得に成功しました。

■コミュニケーション力
コミュニケーション力が自分の強みと考えております。最初に勤務した店舗では入社1年目にして薬局長のいないときのクレーム対応は○○に任せておけば安心といわれるほど、接客技術を評価していただいておりました。
私は2歳から中学校までロサンゼルスで過ごしたのですが、多民族国家アメリカで過ごす中でコミュニケーション能力が鍛えられてきました。また、中学校の途中編入で日本へ帰ってきた時も大きな環境変化に適応することに苦労しました。違う文化や経験、考え方を持つ人の中でコミュニケーションをとるべく努力してきた経験が仕事をする上で力になっていると感じています。

職務履歴書が書けたら

ここまで書けたら、最後は挨拶で締めくくりましょう。

ここで最後にもう一押し、先に書いた自己PRともつながりを持たせて締めくくれると良いですね。

例文:

今までいた業界とは異なりますが、私の強みである【自己PRで書いた強み】を活かして御社の【売上アップなど何に貢献できるか】に貢献したいと考えております。何卒よろしくお願いいたします。

御社の【ポジション】として将来的には【将来のビジョンなど】となれるよう努めます。是非、前向きにご面接実施の検討をいただけますと幸いです。

職務経歴書が書けたら、是非人に見せてフィードバックをもらうようにしてください。

一番は転職エージェントさんに添削をして頂く事だと思います。業界に明るいエージェントさんであれば、「薬剤師からこの職業へのキャリアチェンジを果たした方はどんな自己PRを書いていますか?」など書く内容についての質問にも答えていただけるはずです。

筆者の転職活動について書いた以下の記事で、実際に使用した転職エージェントについても詳しくお話しています。

是非こちらも読んでいただけると嬉しいです。

志望動機の書き方について例文をまとめた記事も書いています。転職活動では志望動機書を求められることも多いので是非参考にして下さい。

以上、参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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